なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

時間の使い方、仕事の終わらせ方をテーマにした本です。
どのようにして期限までに終わらせるか、仕事をしている人全般に役立つ内容だと思います。
著者がMicrosoftのプログラマーだった経緯から、IT業界の人はより理解ができると思います。
私も同世代のため、とても納得できました。
ビル・ゲイツは「待ち合わせや締切に遅れた人が言い訳をすること」を、この世で一番嫌っていました。
事例として、パーティがあり、ビル・ゲイツがあなたに花を用意して欲しいと頼んだとします。
あなたは花屋へ電話をし、パーティー会場に花束を届けるように注文します。
しかしパーティー当日、花屋から雪のせいで配達が遅れると言う電話が来ます。あなたは花が遅れると言う旨をビル・ゲイツに伝えます。
こういう時、彼は尋常じゃないほど怒ります。
それだけ締め切りまでに、仕事を終えることを重視しているのですね。
もう一つ、ビル・ゲイツが参加するプレゼン会議では、発表者が発表をする時間は設けられません。プレゼン会議とは、発表者との質疑応答の時間のことを指します。
資料は事前に参加者に送り、当日は質問を受けるだけ。会議は最長30分と時間が決められており、究極の効率化です。
ビル・ゲイツが世界一のお金持ちになった理由の一旦は、彼の時間の使い方にあったのだと確認しています。
最初に頑張るアメリカ人、最後に頑張る日本人のパターンで、ラストスパート思考が主役の根源。
締め切りという言葉への典型的な誤った考え方は、
1.見積もりはあくまでも見積もりでしかなく、予定通り仕事が進むとは限らない。
2.締め切り目前に徹夜でも何でもして頑張ることが大切。
3.それでもどうしても締め切りに間に合わなかった場合は、その段階でスケジュールを変更してもらうしかない。
待ち合わせ30分前にスタバでコーヒーを飲め。
締め切り当日がゴールだと思って、ラストスパートをかける人は大抵最後の最後になって不足していた部分に気づき、慌てることになります。
そうした思わぬ追加の仕事のことを誤差と呼びます。
例えば、10時に友人と渋谷のハチ公前で待ち合わせをする場合、
5分前行動主義のあなたは、9時55分に渋谷に着く電車に乗ります。しかし運悪く電車が遅れてしまった場合、謝罪メールを入れ、あなたは10時を過ぎてから渋谷に着くことになります。
私は9時半には渋谷駅前のスターバックスで優雅にコーヒーを飲んでいます。そして9時50分にスターバックスを出て待ち合わせの場所に行きます。
まずは「締め切りは絶対に守るもの」と考える。
どこまでも2対8の法則で仕事をしていく。
ロケットスタート時間術とは何なのか?
1.すべての仕事をスタートダッシュでこなして、絶対に終えられる納期を導き出す。
2.最初の2割の時間を見積もり期間としてもらい、実際には仕事量の8割を終える。
3.最初の2割の期間で8割の仕事ができなかったら期限を延ばしてもらう。
4.仮眠を取ることと、マルチタスクをやめることで、仕事の効率を上げる。
時間を制するものは世界を制す。
1.リスクを測定できる。
2.目に見える形のもの(プロトタイプ)を素早く作ることができる。
3.誤差に対応できる。
100点じゃなくていいので、90点や80点のプログラムを必ず納期に提出することが求められる。
ウィンドウズ95 = そういう理由から3,500個のバグを残したまま製品化された。
100%のバグなしは絶対的に無理なため、ソフトウェアの世界では当たり前ですね。
勿論、致命的なバグはあってはならないです。
結局、本書の真の目的とは何か
1.勉強のための勉強はするな。
2.規則を守るな。
3.集中力を無理矢理引き出さなければならない仕事はするな。
この本はいかに期限を守るかということがテーマで、それをどのように実践したらいいのか著者の体験談をもとにまとめられています。
仕事をしている方、勉強もそうですが、期限を持って何かをされている人には読んでいただくのがよいと思います。